西山徳明ウェブサイト

観光目的地経営(デスティネーション・マネジメント)

 20世紀の観光は、いわゆるマスツーリズムと言われ、都市部(発地)の大手旅行代理店が地方地域の観光資源や観光サービスをパッケージツアーにして販売する発地主導型で発展しました。しかし21世紀を迎える頃より、インターネットやSNSの普及にともない個人旅行が容易になり、これと並行して観光まちづくりや地域発の旅行商品づくり(ツアー造成)などの手法が登場し、地域(着地)が主体となる観光目的地経営(デスティネーション・マネジメント=DM)、すなわち着地主導型の観光形態が新たな流れをつくりはじめます。
 この流れを重視した政府(観光庁)は、全国の様々な規模の認定DMO(観光地域づくり法人)の立ち上げを支援しました。しかしいまなお、従来の観光協会などと変わらぬ、観光事業者の利益を守る組織としてしか見られていないDMOも多く、爆発的に拡大しつつある21世紀の日本の観光を担う組織体としてはまだまだ不十分と言わざるをえません。
 単に観光事業者の収益が増え税収が増えるという構図ではなく、立ち上げるDMOがしっかりとした公益的使命(ミッション)を掲げることができれば、堂々とそこに税金を投入して、より広く地域や市民生活に役立つ観光開発を行うこともできるはずです。
 その公益性とは当然、各DMOのあつかう範囲やコンテクストによって異なってきます。その地域が官民協働(PPP)の理念に基づいた観光振興に取り組むことによって、従来は公共のみの仕事とされてきた様々な地域課題の解決、具体的には文化遺産や自然環境の保護、そのための人材育成、地場産業振興、定住・移住の促進、景観保全、市民の活躍の場づくりなどを、デスティネーション・マネジメント(DM)のなかで実現することが可能なのです。そのような公益ミッションを個々の地域やDMOがどのように設定できるのかを考えることが求められています。

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