西山徳明ウェブサイト

その他の研究トピック/プロジェクト

(1) 米国の成長管理政策(コンパクトシティ/ニューアーバニズム/TOD)
 私は、1987年にはじめての海外で合衆国を訪れ、三村浩史先生率いる調査団の事務局としてリゾート都市開発の調査に参加しました。その際に驚いたのは、アトランタのような大都市やサンフランシスコのような中都市、アスペン(コロラド州)のような小都市のどこにおいても、それまで聞いたこともなかった「成長管理政策 Growth Management Policy」に真剣かつ必死に取り組んでいることでした。帰国後に急いで調べてみると、日本の都市計画分野でこの課題に取り組んでいる研究者は少なく、わずかに、当時東京都職員であった大野輝之氏とそのグループだけが、やはり同時期に合衆国を訪れ、その政策の重要性を論文や著書を通じて日本国内で啓発していました。非常に興味を持った私はその政策の最先端を行くデザイン理論であるNew Urbanismデザイン運動と出会い、またその運動を支える都市再編に関する基礎理論としてのTransit Villages理論を研究しました。日本で21世紀になってもてはやされるようになったコンパクトシティ理論やTODの考え方は、全てこうした190年代後半からの合衆国での経験から生まれています。

(2) 建築・施設の保存・設計・展示
 私は、建築家になりたいと大学の建築学科に進み、学部3年生の夏までドラフター(当時はCADではなく製図板で製図をしていました)に張り付いて設計図面を描いていました。しかし、京都や奈良で多くの文化遺産に触れ、竹富島や白川村の歴史的集落や町並みの景観保全に興味を持ち始めてから、保全系の都市計画の道を選ぶようになり、ドラフターは埃をかぶるようになります。しかし、建築を設計したいという思いはかわらず沸々とあり、機会があれば設計に携わらせてもらいました。わずかですが、私が関わった伝統的建造物群保存地区内での新築修景や文化財の修理、あるいは博物館の展示設計などの事例を記録しておきたいと考えました。

(3) 鳴き砂・鳴り砂
 鳴砂の海岸を歩いて砂を踏みしめると、「キュッ、キュッ」と音がします。古来より日本の各地域では、この砂浜を「鳴き砂(なきすな)の浜」あるいは「鳴り砂(なりすな)の浜」と呼んで大切にしてきました。私は、2000年に財団法人日本ナショナルトラストの依頼で、福岡県二丈町(今は糸島市に編入)の「姉子の浜」の鳴き砂保全活用調査を担当したことがきっかけで、鳴砂研究に取り組むこととなりました。私たちの調査が基盤となり、現在国内では、京丹後市の「琴引浜」(2007年指定)と気仙沼市の「十八鳴浜及び九九鳴き浜」(2011年指定)の2つの浜が国の天然記念物(文化財保護法)に指定されています。

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