西山徳明ウェブサイト

世界遺産

〜人類にとっての遺産の普遍的価値説明と保護

誰もが知るユネスコの世界遺産リストですが、21世紀に入る頃より、登録をめざす遺産に関して、②の意味におけるリビングヘリテージとしての遺産保護が求められるようになりました。世界遺産は、学者や政府、観光事業体が管理するだけではなく、「多様な関係者の関与の下で保護すべき」※ということです。
そのためには、保護すべき世界遺産それぞれの価値が、関係する誰もが理解できるようにわかりやすく説明される必要があります。
世界遺産の登録プロセスでは、申請する政府が、遺産の「顕著な普遍的価値(OUV = outstanding universal value)」をわかりやすく説明すると同時に「完全性(integrity)」と「真実性(authenticity)」を証明する必要があり、そこにその国の叡知が注がれます。
また、そうした価値が有形・無形のどのような要素に宿っているかをアトリビュート(属性attribute)として宣言し、その保護を国際社会に約束します。
そのようにして、世界中の人々の目(興味と批判)にさらされながら大切にされるからこそ、世界遺産は人を惹きつけてやまないのです。

※ 1999 年のICOMOS 国際科学委員会で採択された「国際文化観光憲章」において、遺産保護(マネジメント)に関わるべき主体は「遺産の所有者(owners)」「地域コミュニティ(present-day host community)」「関係する先住民(indigenouscustodians)」の3者としています。憲章がこの3者をあえて特記したのは、それまでの文化遺産のマネジメントが、政府・学者・民間開発資本のみによって検討されてきたことに対する明確な反省と批判を含むからです。

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