地域や社会が、本質的な意味で観光の発展を目指そうとすれば、
自らが有する遺産の価値とその活用可能性=ポテンシャルを 正しく認識し、
その魅力を源に新たな遺産を創造していけるような
個性的で誇りある将来ビジョンを描かねばならない。
それには、遺産創造の主体となるべき民(市民)・産(民間)・官(行政)が、
「遺したい資産」として「遺産」への発想の転換をはかり、
それら多様な「遺産」の真正な価値を説明できる専門家を養成し、
そしてこれら民・産・官・学の連携をコーディネートできる
別次元の専門家を生み出す必要がある。
地域をまたぎ、国を超えて活躍できるそうした専門家や、
地域に寄り添って美しい国づくりの草の根を支える専門家を世に送り出していきたい。
西山徳明